ギターの装飾のお話

 ギターという楽器には珍しく美術工芸品的な側面がありまして、装飾が施されるギターが結構あります。

 ヘッドの部分や指板、ピックガード、サウンドホールの周りなど。きれいな飾りが埋め込まれているを見るとすごいなーと思います。

 こういった装飾は金管楽器や木管楽器、またもっと広い面積を持つピアノでさえ現代ではあまり無く、メーカーのロゴがシンプルに入るだけです。

 弦楽器の仲間のバイオリンやコントラバスなども、中世はともかく今や一切装飾というものはないですね。

 資料を見ると、中世の貴族は財力にものを言わせて楽器を美術工芸品としてその道の制作家に注文したようです。 指板全面に真珠貝が埋め込まれたギターだったり、裏面にびっしり彫刻が施されたバイオリンなどを見ると、弾きにくそうだなーと思います。

 ギターは現代においても「インレイ」と呼ばれる象嵌(ぞうがん)-埋め込みですねーの技術によって、シンプルな飾りから美術工芸品のレベルまでの様々な装飾が施されています。材料は安いものではセルロイド、かたや高級な真珠貝やアバロンなどの貝、木材などです。

 ギターで良くみられるのは指板の「ポジションマーク」で、これはかんたんな丸いセルロイドか、中級のギターなら貝が埋め込まれています。 高くなるにつれてデザインが入り装飾の面積も広くなります。

 いちばん目立つところなので、その種類も多いです。シンプルな丸い「ドット」、四角い「ブロック」、雪の結晶「スノーフレーク」、全面にわたって枝のような模様を入れた「ツリー・オブ・ライフ」など多彩です。特注で自分の名前を入れる人もいますね。 ファンからの贈り物かもしれません。

 ヘッドは主にメーカーのロゴマークがインレイされています。 ロゴマークに加えて美術品レベルでは、花や鳥、女神のような女性などをモチーフにして入れられています。 でも中級クラスでもここはプリントが多いのではないでしょうか?

MARTIN のインレイ

 後から自分の好きなようにカスタマイズするという人は、車でもバイクでも部屋でもいるように、やっぱりこの世界にも居まして、「インレイ屋さん」という商売があるんですね。インレイ専門の材料店もあります。

こうなると装飾オタクが止まりません。弾く喜び、うまくなる喜びよりも、所有する喜び、眺める喜びが勝るのでしょうか。

装飾ギターのお話でした。

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