【コード譜 TAB譜 楽譜】 どうちがうの?

ギターを始めて間もない方は

「音符」、「コード譜」、「TAB譜(タブ)」といろいろあって、「どこがどう違うんだろ」と思う事でしょうね。少し解説してみます。

まず音符です。

正確には「楽譜」ですが。
音符(楽譜)というのはギターに限らず音程(音の高さ)や音の長さを紙の上に表現した表です。(紙でなくてもパソコンやスマホの画面に表しても同じですが)

よく楽譜が読めるとか読めないとか言いますが、これは楽譜を見てその曲を楽器で弾けたり歌えたりすることですが、今は読めなくても小学校の音楽の授業では一応習った事があると思います。

これは五線譜と呼ばれる5本の横線にオタマジャクシのような音符が並んで表現してありますね。訓練しないとこれを見てギターを弾くことはできません。

次に「コード譜」です。
 「コード譜」というのはギター特有の表記(ほかの弦楽器でもあるようですが)で、ギターにおけるコード(いいかえると和音)を表した表です。

 ギターの弦は6本ありますが、指で何も押さえないでジャラーンと弾いても、なんか変な響きがするだけです。指定されたところを指で押さえてジャラーンと鳴らすとキレイな、または悲しげな響がします。
これがこれまた音楽の授業で習った和音(わおん)というもので、「ドミソ」とか「レファラ」とか、思い出しましたか? 和音のことをギターでは特に「コード」というのです。

この「コード」にはいろんな種類があって、それぞれ「C」(シー)とか「G」(ジー)とかのアルファベットの名前がついているので、コード譜にはこの「コード」の名前が書いてあります。

ここで脱線です。 コードで「C」とか「G」とか言いますが、なんででしょうね? 面白いですよ→ アルファベットなのはこういう訳があるんですという話

 U-FRETなんかを見ると、歌の歌詞の上にこのコードが載ってます。(楽譜設定というところで「押さえ方:OFF」の場合」 歌詞の上にコードが書いてあるので、歌に合わせてコードを押さえて鳴らせばいいので直感的にわかりやすいですね。
コードの押さえ方もちょっとわからないや・・・という人は「押さえ方:ON」にすると下のような図も一緒に表示されます。これは「ダイヤグラム」といって、この場合「G」というコード(和音)の押さえ方の型(フォーム)です。

G   Ð     C       G   C
大きな大きなスカイツリー  見上げて泣いてた~

これは私が勝手に考えた歌詞の上に適当なコードを書いたものですが、これが「コード譜」です。コード譜というと何か特別なものかと思いますが、何のことはない、昔ながらの「歌本」です、

歌詞の上にコードだけ? ずいぶんアバウトだな~と思います? そうです。これは楽譜のように音符による音の高低や長さの表現、いわゆるメロディーがどこにも表現されていません。メロディーはどうするか・・・ほかの人がメロディーを演奏するか、歌ってもらう。もし自分一人しかいなければ自分で歌うか鼻歌です。

なので
元の曲を知らないと役に立ちません。本来歌の伴奏に特化したものですから、元の曲を知らないと歌えないし、誰かの伴奏をするならおっかなびっくり何とか出来るかもしれませんが、超あやしい弾き方になりそうです。
コードはジャラーンと鳴らしますが、ゆっくりとしたバラードであったり、テンポの速い曲というように曲によってこのジャラーンのパターンが違う。ゆっくりとジャラーン ジャラーンと弾くか、ジャカジャカジャーンと弾くか。 これは弾く人のセンスに任されます。

さあ、TAB譜(タブ)です。
タブって何語だよって感じですが、英語なのです。tablature(タブラチュアー)と聞いてもさらに判りませんね。
私はギター歴50年以上ですが、私が始めたころはギター雑誌を買ってもTAB譜は載っていませんでした。

余談ですが、TAB譜は誰かが発明したものではなく中世からギターのご先祖のリュートという弦楽器用に使われていたそうです。詳しい人に聞くと同じ弦楽器では三味線。鍵盤楽器のピアノ。ハーモニカ。リコーダーなんかにもあるといいますが見たことありません。

一般的にTAB譜といえばギター用と限ったものです。

さて、どんなものかというと、一見しては音楽の楽譜に見えますが、五線譜ではなくていきなり横線は6本線になります。なぜかというと


「ギターの弦が6本だから~」。チコちゃん風に(笑)

さらに、その6本の線はギターの1弦から6弦までの弦に対応しております。

上の五本の線で描かれたのが、「楽譜」です。 下の6本の線で描かれたのがTAB譜です。上と下の図で大きな違いは

①線の本数が違う

②楽譜は音程(音の高さ)を♪の位置の高い低いで表し、TAB譜は音程を数字で表している

もっと具体的に言いましょう。TAB譜の数字はギターの指板にあるフレットの位置を表しています。 言い換えれば「3と書いてあれば3フレットを押さえて」と書いてあるのです。 だから上のTAB譜で一番下の線に3と書いてありますが、

 フレットって何?って疑問を持ちましたか? 長くなりますが、ギターの指板(しばん と読みます。指で押さえるところです)にはフレットというものがありまして、そのどこかを左の指で弦を押さえて、右手でその弦を弾くと音がします。押さえるフレットの場所を変えて弾くと音の高さが変わります。
 ここの記事で説明させていただいてますので寄り道してきてください。→ ギターの各パーツの名称

 続けると、このTAB譜の意味は6弦の3フレットを押さえてね。という意味です。 じゃあ「0」(ゼロ)って何でしょう? ゼロは押さえません。押さえないでその弦を弾いてください。 数字が何も書いていないところは? 無視してください何も押さえず、弾きもしません。

 3の上に上から2番目と3番目の線にゼロが書かれています。 6弦の3フレットを押さえて、同時に3弦と2弦はフレットはどこも押さえずに(これを開放弦といいます)弾きますという意味です。 そうすると「3つの音が重なった和音」が鳴らせます。  おわかりいただけたでしょうか。

ということは、先に説明したコード譜は歌詞に対応したコード(和音)が歌詞の上に書かれており、場合によっては押さえ方(ダイヤグラム)も書かれているのに対して、TAB譜ってのは主に1音1音のメロディーをどこを押さえれば鳴らせるかという表です。

TAB譜はこの工夫によってギターの6本ある弦のどこを押さえれば目的の音が鳴らせるかが分かります。ただ、直感的というわけにはいきませんが。

というのは、五線譜だとオタマジャクシが下の方に書いてあれば低い音、高いところに書いてあれば高い音です。というように直感的にわかります。TAB譜の場合だと下の方の線は低い音の弦ですが、数字で6とか8とか書いてあったら実際はけっこう高い音になってしまいます。なので直感的ではないです。

音の長さはどうでしょうか。 TAB譜だけだと音のそれぞれの長さが分かりません。なので新設なTAB譜は一般的な音符が書かれた楽譜と上下二段で表示されることが多いですね。

TAB譜があっても初見(しょけん・・・初めて見る)の曲はスラスラとは弾けないです(超名人になれば弾けますが) 

TAB譜はどういうときに必要かと言うと、あなたが実際の演奏を聴いたり見たりして、この曲弾いてみたいな。でも一体どうやって弾いているのか分からないといった場合(たいてい分かりません。ギターはどこを押さえているか手で隠れてしまうのでさっぱり分かりませんから)に、あるととても助かるってのがこれなんですね。

なので、親切な人がYOUTUBEの自分の演奏動画にTAB譜を重ねて映したり、リンクでTAB譜を公開してくれていたりします。

コード譜もTAB譜も、ギターでその曲を弾きたい人に需要がありますが、歌詞といっしょに紙でもブログでも公開すると著作権の侵害となります。

ただ、YOUTUBEの動画上であれば、TAB譜を公開するのはオーケー(著作権の包括契約がされている)です。 ネット上での歌詞の公開やTAB譜の販売は無断ではできません。なのでTAB譜公開というリンクをたどっていくとJASRACの認定のあるサイトに誘導されます。もちろん有料です(これが商売になってます)

みなさんは最初はコード譜だけがあっても、歌詞の流れでコードが変わるところのタイミングが分からないので挫折します。やはり動画で見ながら弾いて学ぶのが判りやすいですね。

TAB譜はもっと顕著です。 実際に弾いている人のメロディーをなぞりながらTAB譜とにらめっこ。少しづつ真似ていくしかありません。

楽譜を渡されて(それがTAB譜だとしても)初見で弾けるのは、そりゃプロです。

ところで、毎日いろいろ練習してるんだけど・・・判らない事が多くて挫折一歩手前のかたがおられます。
そういう時は、思い切って教室で学ぶ事もとても大切です。 ネットで知識を得るのも気軽ですが、それでも肝心なノウハウ的な事は実際に見て、感じないと判らないものです。
判らないまま、知らないままだと、そのまま挫折してしまいます。

ずっと通わなくてもいいんです。体験入学(たいてい30分程度)して、行けそうだなと思ったら半年くらい通ってみると、一人で悶々としていた霧が晴れて、また練習するモチベーションになりますよ。

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