アコギは古くなってくると、ネックが反ってきます。どんな高級なギターでもこのソリからは逃れられません。
ネックが反ってくるとたいていの場合、弦とフィンガーボード(指板)の距離が離れてしまって、弦が押さえにくくなってきます。
この状態を弦高(げんこう)が高いといいます。
こうなったアコギは、特にソロギター(フィンガースタイル)のようないわゆる指弾きだと頻繁に運指を変えるので弾きにくくなります。
最初からこのような調整の悪いアコギもあるわけで、弦高の高いアコギで練習すると指の力は強くなるかもしれませんが、上達の妨げになります。
弦高の調整は1万円から2万円くらいで楽器店やリペアーショップでやってくれますが、もっと手軽に弦高を低くする方法をお教えいたします。
カポを使って弦高を低くする。
カポというのは正式にはカポタストの略で、ギターに特有な道具です。 これを使うことによって自在にキーを変えることができます。カポの詳しい説明はほかの記事に譲ります。
カポの説明記事はこちらから
さて、下の図の上がネックが反って弦高が高くなってしまった状態です。ギターの弦高の数値は12フレットの頂点と6弦の下側の距離を測ることで得られます。
一般的は弦高は2.5ミリ。これより高ければ弦高は高いと思ってください。
上の図の下側では3フレットにカポをつけた状態を表しています。 どうです? カポを付けることによって3フレットに弦が押さえられ、結果的に弦高が低くなります。
当然キーはカポをつけない状態より高くなります(3フレットにつけるとちょうど半音3つ分上がります)が、オリジナルのキーにこだわらなければ曲の練習において全く問題はありません。カポの位置は2フレットでも4フレットでもかまいません。あまり高いフレットだとフレットの間隔が狭くなって弾きにくくなりますが。
下の図はカポをつける前と後の弦高の変化を実際に測ったものです。
たった0.5ミリと思うでしょうが、この差は歴然ではるかに弾きやすくなります。まして調整不良で弦高が4ミリも5ミリもあるアコギも、カポをつけるとこれくらいの弦高に収まるはずです。
ぜひ試してください。
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