ギターの弦が切れた話

今日は、弦が切れるってことがある話です。

アコーステイックギターの鉄弦はかなり丈夫で、弾いてるときに切れることはあまりないと思います。(少なくとも私は1回もないです)切れる時はだいたいチューニングで弦を巻いているときに「パンっ」て切れます。

中学生の頃はまだ父親のラシックギターで練習していたのですが、クラシックギターの弦は今も昔もナイロン製の弦です。

ナイロン弦というのは、1~3弦まではナイロンそのものの、糸こんにゃくのような糸ですが、4~6弦はナイロンの細い繊維の束の回りを細い銅線で巻いたものなんです。
この巻き線は古くなってくると、巻いてある銅線から中の繊維がのぞいてきて、そのうちに切れます。

ある日私が寝てると、夜中にすごい音がしたんです。普通の音じゃない、なんか「ドーン」のような「ゴーン」のような。

当時、父親は外国航路の船員さんで、半年に1回くらいしか家に帰ってきませんでした。当然危険な仕事だと子供ながらに感じていました。 私は、これはきっと父親の身に何か起こったんだと思い込んで、夜中中、布団の中でお祈りをしていましたが、そのうち寝てしまいました。

朝目が覚めて、あれは何だったんだろうとベッドから起き上がると、床に転がっている父親のギターを見つけました。 6弦がぷっつり切れていました。

夜中の大音響はこの弦が切れた音だったようです。ギターのボディーに響いて大きな音になったのでしょう。

その後、父親は無事帰ってきましたが、その件は話すのを忘れてしまいました。

今度実家に帰った時にでも話してみようかな。

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