カポタストの使い方。弾きなれたコードで自分の歌うキーに自在に合わせる方法
以前に「歌うキー」と「ギターコード」と「カポタスト」の関係の話をしましたが、今回はもう少し具体的に解説したいと思います。
目的は「自分の声に合ったキーで歌う」です。
あいみょんのキーとあなたのキーは違うでしょ? なので、「マリーゴールド」のコードが分かっても、いざギターで弾き語りをしてみようとしても、自分のキーとは合わないことの方が多いんです。
(たいてい、高かったり、低すぎたりします)
カラオケだったら、リモコンで上げたり下げたりできますけど。 これをギターでやろうとすると、弾くコードそのものを上げたり下げたりする必要が出てきます。
これは大変面倒な事です。
例えば、あるギターコードサイトの〇フレットでであいみょんさんの「マリーゴールド」を探すと、下のようなコードを教えてくれます。
あいみょんさんの原曲のキーと同じにするために「capo2」・・・カポタストを2フレットに取り付けてくださいとしてあります。(とは書いてないのですが、そうするのがここでは常識らしいです)
「capo2」とは2番目のフレットにカポ(カポタスト)をはめるという意味です
※2フレットとは 金属のタテの棒(埋め込まれてるやつ)の事を「フレット」といいますが、いちばん左端から数えて2番目のやつのことです。 フレットについての画像はこちらの記事を参考にしてください。
(ちなみに・・・ 「カポを2フレットに付けて とか意味不明!」・・・と思ってますか? 意地悪なyahoo知恵袋の回答者なら、「教則本を買え!」と回答してきそうです(笑)
※カポを2フレットに付けるとは、1番目と2番目の間にカポタストをはめる事を意味します。
さて、♪風の強さが・・・から始まるのはカポタストを2フレットにつけた「C」のキー(ドミソで言えばドから始まるキー)です。これで弾いてあなたの声のキーとばっちりでしたら問題ありませんが。
仮にこのキーじゃ少し低くて歌いにくい場合・・・・にどうするか。簡単なのはカポタストの位置をさらに3フレット4フレットと半音ずつ上げて、自分のキーに合うところでセットすればよいのです。
(ギターのフレットは半音きざみで音が上がり下がりするようにセットされています)
という用途のアイテムがカポタストなんです。
弾き語りは歌がメインですから、あまり難しいコードで弾くとそちらにばかり注意が行ってしまって歌がおろそかになりがちです。
なので弾き語りのコードのコツは
1)なるべく押えやすいコードで弾く
です。さらに使うコードは
①「G」のコードグループ
②「C」のコードグループ
③「D」のコードグループ の3つです。
コードグループって言うのは、このキーで始まる歌は最低これだけのコードを覚えていれば伴奏オーケーだよというグループのことです。比較的押さえるのがやさしいコードばかりです。
(50年以上ギターを弾いてきましたが、これが正解だと思います)
下の3つのユニットは縦の列のコードが対応しています(ってわからないでしょうけど、後の方で表にしてます)
Gで始まるグループ G Am Bm C D7 Em 難易度 ☆
Cで始まるグループ C Dm Em F G7 Am 難易度 ☆☆
Dで始まるグループ D Em F#m G A7 Bm 難易度 ☆☆☆
注意 これ以外のキーで始まるコード(例えばAとかEとか)で始めると、押さえるのが難しいコードがいっぱい出てきますので避けましょう。 上のコードユニットではGで始まるユニットの難易度が一番低いです。 バレーという人差し指で全部の弦を押さえるテクが必要はコードが多いほど難易度の☆が増えます。
2)そのためにカポタストを活用する
1)だけでは自分にピッタリのキーで歌えない場合、カポタストで微調整します。
まず、下の表を見てください。
「原曲キー」とは、もともとのその曲のキーです。でも、パッと聞いてその曲のキーが判るなんて人はなかなかいません。
たいていはオリジナルの曲を聴いて、それに合わせて歌ってみてるでしょ?
先ほどの「マリーゴールド」は2フレットにカポタストを取り付けて「C」で始まりましたよね。上の表を見ると「2カポ」の縦の列を見ていくと「C」が見つかりましたか?
その行を左に見ていくと「原曲キー」は「D」となっています。
あいみょんさんは「マリーゴールド」を「D」のキーで歌っているのです。
「D」のキーは説明した3つのコードグループの一つなのでこのまま弾いてもいいのですが、さらに関簡単なコードグループ「C」でもカポタストを使って弾いたのが最初に紹介したコード譜です。
「原曲のキーが自分の声に合ってるって事あまりないよね」と思ってますか?
なので、今の例で2カポの「C」でちょうど良ければオーケーですし。高い場合はカポを1、なしと変えて、低い場合は逆に3、4と上げてセットしながら自分の歌いやすい位置にセットすればオーケーです。
具体的なパターンとして下の図を作ってみました。
いかがでしょう? カポタストを使って押えやすいコードでキーを自在に変える方法でした。
ところで、どんなカポタストを買ったらいいかわからないかたは「カイザー」のカポタストを強くお勧めします。 丈夫でシンプル、一生ものです(笑)
低い場合はカポタストでキーを上げればいいのですが、高い場合で下げたい場合についてはコードそのもののキーを変えて弾いてみます。
そのへんのところはさらに詳しい動画を作ってみましたので、観てください。
ところで、毎日いろいろ練習してるんだけど・・・判らない事が多くて挫折一歩手前のかたがおられます。
そういう時は、思い切って教室で学ぶ事もとても大切です。 ネットで知識を得るのも気軽ですが、それでも肝心なノウハウ的な事は実際に見て、感じないと判らないものです。
判らないまま、知らないままだと、そのまま挫折してしまいます。
ずっと通わなくてもいいんです。体験入学(たいてい30分程度)して、行けそうだなと思ったら半年くらい通ってみると、一人で悶々としていた霧が晴れて、また練習するモチベーションになりますよ。